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バカライン

旧友(ほぼ20年来)が叫びました。
「まったくもう、どいつもこいつもバカばっかり!!」
おっ、面白そうだネェ。何があった?
そりゃあなた、私、身を乗り出して言いましたよ。
「何かあったならに遠慮なく私に話して♪」

彼女、ある日自分の車に仕事仲間数人を乗せてお出かけ。
目的を済ませ、さぁ食事でも、となり
運転席から彼女は聞きました。
「さて、どこで食事しようか?」
ところが、唸っているのか、痰でも絡んでいるのか、
「うーん」と奇妙な声がかすかに上がって、
で、車内は沈黙。

運転を続けながらさらに彼女は畳み掛けます。
「何か食べたいものはある?パスタがいい、とか、肉が食べたい、とか」
背中でも痒いのか、パンツのゴムでも切れたのか、
「あぁ~」と気の抜けた声が上がって、
またもや車内は沈黙。

では自分から提案をしてみるか、とルームミラー越しに言ってみます。
「○○(店の名前)はどう?」
痰が絡んでいるので唸りながら背中をかきつつ、パンツのゴムを案じる連中の口から
初めて力のこもった声が上がりました。
「えぇー、○○?!」
「じゃあどこがいいのよ?」
「うーん、あぁ~」
もちろん、その後は沈黙。

20年来の付き合いですもの、わかります。
あんた、その辺りで限界でしょ?

果たして、彼女は心持ちアクセルを強めに踏み込み、
無言のまま○○の駐車場へ突入しました。
そして車を止めるや否や
「反対するなら代替意見を出せ!」
・・・ブラボー。さすがは竹馬の友です。
(「たけうまのとも、かと思いました」というコメント禁止ね)
「同情するなら金をくれ!」ほどに明快で、痛快な名言であります。

彼女曰く
「私が人を"バカか、バカでないか"と判断する基準は
自分の意思を持っているか否か、なのよ」
なるほど。
で、冒頭の雄叫びへつながるわけですね。

誰かのことをバカか否かと判断する基準。
なかなか面白い感覚です。
考えてみると、私にも確かにある。
あ、別に、彼女も私も
自分のことを"利口"と位置づけた上で誰かを見下そうというわけではないのです。
ただ、柔らかく言えば
「そういうのはなんつうかまぁ、あまり賢くはないやね」
真っ直ぐ言えば
「こいつアホだ」
という言動を取る人って往々にしているものです。
その人丸ごとを否定するわけではないけれど、
その言動についてはやはり「お馬鹿」と判断せざるをえない、
そう、その人は基準値以上、つまり"バカライン"を超えちゃってるわけです。

その「こいつアホだ」と思う基準、
つまりどういう状態&レベルでアホラインを引くかというのは
人(ラインを引く側)によってさまざま。
友人は、確固たる意思を持った人間と持たない者の間にバカラインを引くわけです。
私は、そうだなぁ・・・・
想像力が決定的に欠如した大人はバカラインの向こう側に回っていただきます。
さまざまな状況下で、これを言ったら、これをしたら、どういうことになるか、と
先を推し量ることのできない大人は「お馬鹿」だと判断せざるを得ません。
あとは、自分の伝えたいことを単純明快な言葉で表す努力をしない人も
ラインの向こう側です。

なんてね、こんな偉そうなことを得々と書き綴っている私だって
もしかしたら誰かのバカラインを超えてしまっているのかもしれません。
いや、超えているんだろうなぁ。
時には自分をラインの上に置いてみて
そのポジションを厳しく考えてみなければなりませんな。


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Top▲ | by mikansky | 2005-09-16 22:30 | これってどうなのよ?
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