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プルーフ・オブ・・・

以前からずっと不思議に思ってきた言葉がありました。

空き巣のニュースのたびに耳にする
バールのようなものでこじあけ・・・」
という表現。
その「バールのようなもの」が本当はなんだったのか?
果たしてそんなに毎回「バールのようなもの」が使われるものなのだろうか?
それと同じくらいに疑問だった言葉。
それは
「今年の風邪はお腹に来るらしいよ」

「今年の風邪は」と、「今年のは」と敢えて前置きされているにも関わらず、
毎年必ずこの言葉を耳にしている気がするのは私だけでしょうか?

ええ、毎年なんです。
「今年の風邪はお腹に来るんだって」
言われるたびに
「へぇ、そうなんだ」
と答えて、
風邪の上にお腹が悪くなるんじゃしんどいだろうなぁ、
気をつけなくちゃなぁ。と思ってきたのですが、
ちょっと待てよ・・・それ、去年も聞かなかったか?
というか、その前にも聞いたことがある。
ん?毎年聞いてるよ!

そのくせ、自分の周りには
「いやぁ、お腹に来る風邪をひいちゃってさぁ。
まいった、まいった」
なんて人間が存在したためしがない。
みんな「お腹にくるらしいよ」と
伝聞形でしか口にしないじゃないか。
ひょっとして、お腹に来る風邪なんて
この世の中に存在のではないか?
「出るらしいよ」
「走るらしいよ」
「べっこうあめ、といえば逃げるらしいよ」
と、実しやかに囁かれた、あの口裂けオンナと同じなのではないか?!
そう、私の中で
『お腹に来る風邪=都市伝説』説が確立した瞬間でした。

月曜日のことです。
午前中からちょっと体調がすぐれませんでした。
でも、電車に乗って、途中のスタバでお昼を食べて、
私は仕事に向かいました。
レッスンに身が入りません。
ムカムカと吐き気がして大きな声が出せません。
下っ腹から響く「ぐるぐるぐるぴぃ~」という情けない音。
体中の関節が痛みます。
さすがの子供たちも「センセー、なんかヘンだよ今日」
帰りの電車はそれはもう地獄でした。
やっと家にたどり着いて計ってみると37度9分の熱が出ていました。

翌日の火曜日。
いくつかのレッスンをキャンセルさせて頂くために
布団の中から生徒さんのお宅へ電話をかけました。
「センセー、風邪ですか?」
と心配して下さるお母さん。
「ええ、昨日からちょっとしんどくて」
と情けない声を出す私に、お母さんは言ってくれました。
「ムリしないでくださいね、本当に。
今年の風邪はお腹に来るらしいですから」
受話器を握り締めてしっかりと頷いた私なのでした。

ごめんよ、お腹に来る風邪。
今までアンタの存在を否定し続けてきた私を許しておくれ。
身をもって体験した以上、私は声を大にして叫ぶ。

今年の風邪はお腹に来るぞー!!

Top▲ | by mikansky | 2006-01-18 12:15 | other
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