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私の先生 「風の谷のあの人と結婚する方法」
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すさまじく自分に自信の持てない年月を送ってきました。
その一方で、激しい感情をコントロールできずに、
とことん我を張り尽くしてへとへとになるほどのエネルギーを使うことも。
きっと、感情の御し方がわからなかったから、
その感情が自分への腹立たしさとなって、
激しいくらいの自己嫌悪になったのでしょう。

誰に言われても、自分嫌いは直りませんでした。
「そのままで大丈夫」と言ってくれる人がいても、
その人がまっすぐに私を見ていてくれるとは思えなかったから。
「大丈夫と言いながら、あなたは私を好いてはいない」
それも自信のなさの表れ。
自信がないとね、人の思惑に対してひどく敏感になるんですよ。
そして、その敏感さは、
見えなくてもいいもの、感じ取らなくてもいいものを
穿り出してしまうことすらあって、
尚更追い詰められる。
(そういう敏感さに苛まれているときほど、物事の本質が見えてしまいます。
だから、そういうときに感じ取ったことって真実であることが多いです)

出口が見えたような気がしたのは、
この本に出会ったとき。
生身の人間にさんざん言われ続けた言葉が沁み込まず、
紙の上に並んだ言葉によって出口へ導かれるなんて
おかしいと思う人もいるでしょう。
でも、私を知らずに、私を評価せずに、並べられた言葉は
不思議なくらいすっと私の中へ入り込みました。
うん、本当に不思議。

「自分の不完全さを受け入れると、
それはコンプレックスではなく個性となり、
人間としての魅力も増す」
 (『風の谷のあの人と結婚する方法』須藤元気著ベースボールマガジン社 P88)

不完全でもいいということ。
自信を持たなくてもいいということ。
「受け入れる」ことができるなら、不完全でもいいということ。
それでいいんだ。
よかった。

きっとこれからもずっと、私は何かしらに自信が持てずに
オロオロするのだと思います。
小モノですから(笑)
ただ、そういう、少しのことでオロオロしてしまう小モノな自分を受け入れて、
そんな自分を面白がれるようになれたらいいな、と。

とても鋭敏に物事の本質を捉え、
とてもわかりやすい言葉で表現している本です。
きっと、大いなる聡明さを秘めた人なのだと思います、須藤元気。
聡明で、優しくて、弱くて、強い人なのだと。
(ちょっと前までは「渋谷で通り魔に指された人」ほどの認識しかありませんでした)
私の先生がまたひとり増えました。

Top▲ | by mikansky | 2006-10-18 21:57 | book
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