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F !
ちょいと前にこんなコトを書きましたが、
今日は、文化の違い云々なんて真面目な話ではなく、
カナダでとにかくびっくりした話。

ある日のこと、ダウンタウンで用事を終えた私は
家に帰るべくバスに乗り込みました。
私の他には、20歳くらいの男の子が後方の席にひとり。
その席から通路を挟んで斜め前方に私は座りました。

私がいつも利用していたバス停は始発のバス停で、
大抵は、発車時刻の10~15分ほど前にはそこへバスがやってきては
客が乗り込むのを待っていました。
その日も、発車まではまだ間があり、
私は車内で本を読んだり、窓の外を眺めて暇をつぶしていたのですが・・・。

「F○○○!!」
突然、後方から大きな声が上がりました。
驚いて振り向くと、件の男の子が仁王立ちになって
窓の外を見ています。
「おお~っ、初めて"生F word"を聞いちゃったよぉ!」
なんて、感慨に耽っている場合ではありません。
だって、次の瞬間、F-boy(と呼ぼう)は窓の外の何かに向けて
「○×*◆☆#ж"F○○○in"$з@!!!」
と怒鳴り始めたのですもの。
ひぇ~っ、マジっすかぁぁ?!
同じ空間にいる私や運転手の存在なんてまるで無視だよ。
事情が飲み込めない私は(多分運転手も)
何をどうしたらいいのやら、
ただただ「私は何もしてませんから」風に
オーラを消して縮こまるしかありません。

するとF -boy、やおら席を離れ、
バスの前方へ猛ダッシュを始めました。
その間にも
「"F○○○in"дБ★○≠%~◆×!!!」
は、とどまるところを知りません。
こんな事態に巻き込まれたとき、
人はほんの一瞬のうちに奇妙なことを考えるものですね。
私は、「殺される」という前提の上で
「ああ、洗濯たまってるんだよなぁ。
私がいなくなって、誰かがあとを片付けるとき、
洗ってないパンツとか出てきちゃうんだなぁ」
てなことを考えていました。
が、パンツの心配をする私と、
きっと
「もしものことがあったら、
どうやってあの美しいジャパニーズガールを守ろうか」
もう一度言いますが、
「あの美しいジャパニーズガールをどうやって守ろうか」
と考えていたであろう運転手を尻目に、
F-boyはバスのステップを下り、
歩道に向かってさらなるボリュームで
「○×*◆☆#ж"F○○○in"$з@「"F○○○in"дБ★○≠%~◆×!!!」
と、怒号を上げたのです。
すると次の瞬間、
そこを歩いていた人の波から、ひとりの若者が脱兎のごとく走り出しました。
そのまた次の瞬間、
今度はF-boyが、その後を追って
「○×*◆☆#ж"F○○○in"$з@!!!」のまま
まるでアサファ・パウエル*の如く走り出したのです。
いやぁ、人間って必死になるととてつもなく速く走れるものなんですよ、奥様。
ほんの一瞬、「ビバ人間!」なんて心で叫びつつも、
怖かった~。

一体、なんだったのさ・・・・
バスに残された私と運転手。
「えーっと、とりあえず何か話さなきゃいけない気はするんだけど・・・」的な
空気は流れつつも、あまりにも現実離れをした出来事に
お互い魂を抜かれたような状態でただ座ったまま。
少し間があって、やっと運転手がドアを閉めて言いました。
「戻ってきても、もう乗せないから」
私はひとこと
「Good idea」
今思えば、あれだけの騒ぎを起こしておいて
「いやぁ、逃げられちゃったよ。ハッハッハッ」
なんて戻ってくるわけもないのですが、
その時は私も運転手も「とにかくあの男が戻ってきませんように」
の一心だったわけですね。

当然、何がどうなってああなったのかは
何もわからず仕舞いでしたが、
ひょっとしたら、秘密組織とその組織に追われる男、てな具合の
ザ・FOXチャンネル!的な事情でもあったのだろうか?
なんて、いまだに時々思い出しちゃうトンデモ体験。
それにしても、あんなにクリアな"F○○○!"を生で聞いたのは
後にも先にも、あの時だけでしたぜ、ダンナ。


 *アサファ・パウエル (ジャマイカ)
 2005年6月14日に、100m走9秒77の世界新記録
    
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Top▲ | by mikansky | 2007-07-23 23:09 | これってどうなのよ?
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