Top
『食堂かたつむり』

ちょっと「かもめ食堂」に似たタイトルです。
内容も、
傷ついたり、疲れたりした人が、
それまで住んでいた場所から遠いところで
料理をすることで少しずつ痛みを消し去っていく、
というところでは基本的に似ています。

少し泣けます。
いえ、結構泣けます。
哀しくて泣けるのではなく、
うれしくて泣けます。

読み終えた後、
帯にある、草野マサムネ氏の
『「食べる」ことは
愛することであり、
愛されることであり、
つまり生きることなんだ  -以下省略-』
という言葉に大きく頷いてしまいます。

料理が上手いとか、下手だとかではなく、
どれだけ時間をかけて作ったかでもなく、
ただ、その子の食を気にかけてくれる大人が傍にいてくれた子供は、
とても幸せな子供だという気がします。
(私は、とてもとても幸せな子供でした)

誰かと一緒に食事をする楽しさを、
誰かが自分のために料理をこしらえてくれる喜びを、
誰かが自分の食を気にかけてくれる温かさを知っている人は、
きっと優しい人になれると思います。
相手を思いながらこしらえる人も、誰かの食を気にかける人も、
同じです。

食べることが愛し愛されることなら、
私は、ひとつひとつの食をないがしろにしない人になりたいと
考えます。
至極当たり前だからこそ、
まるでお決まりの呪文のように唱えていた
「いただきます」と「ごちそうさま」を
明日からはもっときちんと。

今日の晩ごはん、なに食べた?
明日の朝は、何食べたい?




  『食堂かたつむり』  小川 糸       ポプラ社
[PR]
Top▲ | by mikansky | 2008-01-21 22:53 | book
<< タンゴ | ページトップ | 今日のおかあさん >>
"cat-screams" Skin
by Animal Skin