わかってます、 時間がないから、というのは単なる言い訳。 全てにおいて効率が悪いから、 いつも読みたい本の山を横目で見るだけ。 きゅっ、きゅっ、きゅっとスケジュールをデフラグして、 空き容量を作り出せばいい。 不器用なデフラグの結果できた時間で読む安部公房集。 図書館で借りてきました。 『詩人の生涯』がどうしても読みたくて。 確か中学時代と記憶しているのだけれど、 国語の教科書に出ていたのが『詩人の生涯』。 (でも、今読んでみると中学生には難しいような。 高校だったのかしら?) 中高と当たった国語の先生は、 どの人も文学が好きで好きでたまらないといった感じの人ばかり。 嬉々として語るその姿にも影響され、 教科書に出てきた作品はとても深く楽しめたし、 それが私の読書の指針にもなった。 初めて『詩人の生涯』を読んだときの衝撃は未だに残っている。 ユーキッタン、ユーキッタン コトック、コトック チキン、ヂキン、チキン、ヂキン この不思議な擬声語の群れや 「若い老婆の、老けた息子・・・」 「いかがでしょう、お宅では、不要の魂はございませんか?」 胸が苦しくなるような表現。 その後、安部公房ばかりを夢中で読んだけれど、 やっぱり『詩人の生涯』がいちばん突き刺さる。 読むたびに少し泣けるしね。 (ちなみに、タイトルでは『デンドロカカリヤ』が好きです。 何度も口に出してみたい響きだから・笑) それにしても、安部公房やら太宰治を読んでは 自分の中で非常に感覚的な想いを捏ね繰り回していた、 今思えば、なんてイヤな中学生だったことか(笑) 「水中都市・デンドロカカリヤ」安部公房 Top▲ |
by mikansky
| 2005-10-21 22:02
| book
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