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きっとこれが愛なんだ

雨ですね。(@関東地方)
でも、ヒーターなしで窓を開けていてもそんなに寒くない。
春ですか。

最近泣きっ放しのmikanskyです。
今朝は、『一休さん 母上シリーズ』を見て
「御仏も、母上様ももういない!!」
という一休さんの叫びに涙。
たとえ御仏という支えを持っている一休さんだって
どうしようもなく辛かったり、信じられなかったり
弱かったりすることがあるんです。
そう思ったら
「もういいじゃん、一休さん。
泣いちゃえ、泣いちゃえ。私が許す!」
と、テレビの前で号泣の私。

きっとこれが愛なんだ_a0027105_11335252.jpg『A CAT'S LIFE -Dulcy's Story』
by DEE READYです。
江國香織さんの訳で
『あたしの一生-猫のダルシーの贈り物』
という日本語版も出ています。




私は愛という言葉が苦手だと以前書きました。
それは、愛ってものが、簡単に口にできるほど軽いものではなく、
さりとてガラスのショーケースに飾るほどわざとらしいものでもないと思うからです。
そんな得体の知れないものを、私は自分の中に見つけ出す自信がなく、
そして、正直に言うと、私以外の人も本当にそれを見出しているのだろうか、
皆目計りかねるのです。

ただ、私は何年も前に
「ああ、きっとこれが愛なんだ」
と確信できてしまう強烈な場面に出くわしたことがあります。
それは私に向けられたものではなく、
私はたまたまその場に居合わせただけなのですが、
そんなに短くもない人生の中で、それが唯一私が目の当たりにした愛でした。
その時私はこうも感じました。
「これが愛だとしたら、今の私の中には到底愛というものは存在しない」

哀しいことだ、と思うでしょうか。
愛を持ち合わせない人間なんて、なんて不幸なのか、と。

いいえ。
自分が本物だと感じることのできる愛、
それをしっかりと持つ人に会うことができて、
私は自分がそれまで抱いていた"愛と勘違いしやすい感情"の
ちっぽけさに気づくことができた。
もしいつか
死ぬまでに一度でも私の中に愛というものが現れたとしたら、
私は間違いなくそれを感じ取ることができます。
一生ないかもしれないけれどね。

で、『あたしの一生-猫のダルシーの贈り物』。
ここにも
「きっとこれが愛なんだ」と感じることのできるものがあります。
この記事を読んだ人の1人でも、この本を読んでくれたらうれしいから、
敢えて内容には触れません。
ただ、
それを愛と呼びたければ、美しく、強く、静かにありなさい、
ということを教えてくれる1冊です。

この本を、私の大好きな人も好きになってくれたことを喜びながら。


『あたしの一生-猫のダルシーの贈り物』
ディー・レディー・著 江國香織・訳 飛鳥新社

Top▲ | by mikansky | 2006-02-26 12:06 | book
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